こんにちは、
飯田です。

リモートレッスンを行っている時に、
次のようなご質問をいただきました。

WEB上にあるフリー素材を使って、
フレーム枠を設置したのですが、
元々のフレームの色を別の色に変更出来ますか?

それともフォトショップ等の別のソフトで、
加工が必要ですか?

ユニークなご質問ですね。

拙ブログをお読みの、
全国の受講生さん(Vegasのお仲間)も、
このようなシチュエーションがあるかと思いますので、
簡単に記しておきます。

ネット上から、
フリー素材のフレーム枠を
ダウンロードしました。

透明属性である必要がありますから、
ダウンロードするファイルの種類は、
『.png』をダウンロードしています。

透明属性でないと、
フレーム枠の中が透明にならないからです。

下図は、
このダウンロードしたフレーム枠を
まな板に載せた状態です。

また、
フレーム枠の色は『黒』でしたので、
貴方が見やすいように、
その下に緑色の単色を置いています。

001.jpg

これから何を行いたいのかというと、
フレーム枠は黒一色ですから、
この黒色を選択して
別の色に置き換えたいのです。

Vegasに限らず、
動画編集ソフトにおいて、
代表的な色の補正エフェクトには、

色補正(プライマリ)と、
色補正(セカンダリ)の2つが
必ず存在します。

色補正(プライマリ)というのは、
画面全体の色をトータルで
調整するのに対して、

色補正(セカンダリ)というのは、
特定の色についての調整を行います。

001_1.jpg

今回は特定の色(黒)を
別の色に調整したいというのですから、
色補正(セカンダリ)を使うことになります。

因みにですが、
今お話ししている色補正の、
プライマリやセカンダリは

Vegas Proのバージョンに関係なく
備わっていますので
貴方もぜひチャレンジしてみて下さい。

それでは本題に入りますね。

ビデオFxを開いて
色補正(セカンダリ)をクリックし、
プリセットから『デフォルト』を
材料のフレーム枠にドラッグします。

002.jpg

すると、
下図の色補正(セカンダリ)の
調整画面が表示されるので、
『カスタム設定』をクリックして下さい。

003.jpg

下図が色補正(セカンダリ)の
カスタム設定画面です。

003_1.jpg

ここでポイントになるのが、
「エフェクト範囲の選択」の右側にある
『スポイト』マークです。

このスポイトで、
変更したい色を選択するのですね。

ここでちょっとしたコツがあります。

今回の場合は、
フレーム枠は細い線です。

ですから、
この細い線をスポイトでクリックするには、
かなり難しいですね。

そこで、
フレーム枠を大きく表示させるのです。

カレー鍋(プレビュー画面)の下に、
『ビデオプレビュー』と書かれたタブがありますから、
このタブをドラッグします。

すると、
カレー鍋(プレビュー画面)が外れますから、
サイズ調整をしてなるべく大きくします。

004_0.jpg

プレビュー画面が、
かなり大きくなりました。

004.jpg

この状態で、
色補正(セカンダリ)の
カスタムタブの中にある、

『エフェクト範囲の選択』の右にある
スポイトをクリックします。

005_0.jpg

そうしたら、
フレーム枠の線の上で、
かつ黒色の面積が大きいところを狙って、
クリックします。

慎重に場所を選んでクリックして下さいね。

ズレたところを選択すると、
フレーム線ではなくて
判別のために置いた緑色を選択してしまいますから。

005.jpg006.jpg

005_1.jpg

いまのクリックで、
Vegasは調整する色が
『スポイトで採取した色』だと認識しています。

次に、
『マスクの表示』にチェックを入れて下さい。

006.jpg

ここのチェックだけで
フレーム枠が白く表示される方は
それでOKですから、

引き続き、
『マスクの反転』にもチェックを入れます。

『マスクの表示』にチェックを入れたら、
フレーム枠が消えてしまう場合もあります。

このときにはびっくりせずに、
その下にある『マスクの反転』にもチェックを入れて下さい。

007.jpg

いずれの場合であっても、
『マスクの表示』と『マスクの反転』の
両方にチェックを入れると、

黒色だったフレーム枠が、
白く表示されるはずです。

この白い線こそが、
元々の黒色を彩色した結果なのです。

今回は単色のフレーム枠で行っていますので
フレーム枠の色の採取は簡単だと思います。

もしもこのときの白い線が、
綺麗でなかったとしたら、
それはスポイトで黒い線の上をクリックするときに、
いくらかズレてクリックしていたと言うことです。

ですから、
もう一度エフェクト範囲のスポイトをクリックし、
フレーム枠をクリックして採取し直して下さいね。

更に次に進みます。

白いフレーム枠が、
きれいに表示されていることを確認したら、
『マスクの表示』のチェックを外して下さい。

008.jpg

すると今の状態は、
『マスクの表示』はOFFで、
『マスクの反転』はONの状態ですね。

フレーム線の色は、
元の状態(黒)に戻っていることと思います。

009.jpg

さあ、
いよいよフレーム線の色を変えていきます。

カラーホイールの中心にある白丸を
ゆっくりとドラッグして下さい。

ゆっくりと操作することがポイントです。

色を弄ることは、

パソコンに相当な負担を掛けます。

急な操作をすると、
Vegasがフリーズします。

また、
色が変わるまでに
相当な時間差(タイムラグ)が生じることもあります。

ですから、
白丸のドラッグはゆっくりと、

そして、
一度動かして色が変化しなかったとしても、
少しそのままにして様子見をして下さいね。

010.jpg

カラーホイールの中の白丸を、
右下方法にドラッグしました。

カラーホイールの右下は青色ですから、
フレーム線は青色に変わりました。

011.jpg

今度は、
カラーホイールの白丸を
真上方向に移動しました。

フレーム枠の色は
赤系統の色になりました。

012.jpg

フレーム枠の色調整が終わったら、
次の編集のために、
プレビュー画面(カレー鍋)のサイズを
元に戻しておきます。

013.jpg

ねっ、
簡単でしょ!

元になる素材の色がシンプルであれば、
オリジナルの色を採取することは簡単ですね。

ということは、
採取した色を別の色に変えることも、
簡単だと言うことです。

例えばですが、
貴方が友人を撮影したとき、
ご友人はブルーのシャツを
身につけていたとします。

このときに、
編集時に今のテクニックを使うと、

友人のシャツをピンクやグリーンなどに
変更できちゃうのでした!

「特定の色を変更する」場合の、
基本的な考え方は以上となります。

ご興味のある方は、
チャレンジしてみて下さいませ。

上手く行ったらラッキーで、
上手く行かなかったら更にラッキーです。

上手く出来ないことがある。
そしてそれが出来るようになった。

このときに意識を敏感にすると、
貴方が上達する為のヒントが、
貴方ご自身で見えて来るのです。

ほとんどの人は、
出来た出来た!と喜んでお終いだと思います。

でもね、
貴方はこのときにこそ
上手く行った要因を掘り下げてみて下さい。

何処をミスっていたのだろうか?

何があったから上手く行ったのだろうか?

見えていたはずなのに
見えていなかったことはなんだろうか?

これらを、
貴方がご自分で知ることが大切なのです。

これこそが、
貴方のステップアップに繋がるのです。

操作の手順(やり方)だけを
覚えることは
そのときはしのげますが、
残念ながら応用が利きません。

なぜならば、
理屈(構造)が解っていないからです。

だから、

手順を知るよりも先に、
構造・骨格を知ることが大切なのではと
山梨のイイダは常々考えているところです。

今日は長くなりましたので、
ここまでとします。

お疲れ様でした。

そして、
ここまでお読み下さって、
有り難うございました。

山梨の飯田拝


山梨の飯田

VEGAS Proのソースネクスト公式の講師の「山梨の飯田」こと飯田和佳と申します。 約15年に渡ってソニーブランドの頃からVEGAS Proでの動画編集の講師に携わっております。 お気軽にご相談ください。もちろん内容によっては有料ですが。。。 ご興味ある方はパーソナルレッスンもご好評いただいておりますので お問い合わせ下さい。